IT Startup Community

Techな情報共有やITをテーマにしたディスカッション
知的好奇心を満たしながら交流しませんか?

Join us

2018年のスタートアップ・トレンドの振り返りと、2019年の予想について

0 Comments
Tech crunchで毎年恒例の企画がある。
VCや投資家が2018年を振り返り、2019年のトレンドを予想するというやつだ。
拝見してみたら、面白いほど僕の考えと違っていた。
まあVCや投資家なんてのは腐るほどアイデアをみてるだろうし、その彼らが言うならばとりあえずその線は外れてはいないんだろうなと思うのだけれど、ここまで差異が見れるなら、僕も勝手に予測してみようと思って本記事を書いてみた。
最初に補足しておくと、僕はC向けサービスが得意領域で、B向けサービスは門外漢だ。
そもそもチェックすらしていない。
その為、意見には随分偏りもあるし(基本C向けにしか触れてない)、見方によっては間違えている部分もあるとは思う。
名もない起業家の一意見、誤りの指摘なんて野暮なことはせず、まあ年の瀬にマッタリと読んでもらえると嬉しい。

2018年を振り返って

今年のトレンドは「ファンクラブ」「サブスクリプションサービス」「評価経済系トークンエコノミー」「スキルシェアリング」辺りを挙げてみる。
僕はオンラインサロンを運営していて、その関係で毎日200近くのプレスリリースに目を通しているのだけれど、上記のサービスのニュースを目にしない月はなかったと断言できる。
必ずどこかでファンクラブやらサブスクリプションサービスやら何やらがリリースされていたし、良くも悪くも話題になっていた。
まさに雨後の筍状態で、年が終わる頃には完全にお腹いっぱい状態だった。
というわけで、一つ一つ簡単に掘り下げてみようか。

「ファンクラブ」

今年になって新たにリリースされたのを改めて数えてみると、驚くべき二桁以上のサイトがあった。
単純計算毎月1サイトはリリースされていることになる。
どうしてこんな事になっているのかと考えると、ファンクラブビジネスの本質が関わっている事に気づく。
ファンクラブビジネス、これは良くも悪くもWinner takes allのモデルではない。
一強独占ではなく、幾つものサイトが共存していくモデルだ。
そして先行優位性が効くモデルでもない。
この場合のビジネスドライバーは何か。
それはひとえに「良質なタレント(コンテンツ)を抱えているか」だ。
そいつだけでファンがごっそりついてくるような奴に強い導線をもってるか、あるいは自社で抱えているならば、このビジネスはワークする。
完全に量より質だ。
そんなパワーのあるタレントを一人でも抱えていたら、それだけで成り立ってしまう(Payするかどうかはとりあえず置いておいて)。
先程先行優位性が効かないと言ったが、それに加えてスイッチングコストという概念もあまり無い。
好きなタレントがどこかのプラットフォームでファンクラブを始めたら、別のプラットフォームを利用していたとしても、新しい方も始めるだろう。
そういう特性があるもんだから、各々自分たちが抱え込んでるタレントを利用しはじめて、結果、こういう乱立状態になってしまう。
もうサロンでも毎月毎月リリース記事を書き、同じことを話すので、いい加減疲れてきたというのが本音だ。

「サブスクリプションサービス」

2017年に続き、2018年もこちらが随分伸びてきた。
というか更に開花したというか、バリエーション豊かになってきた。
当ブログでもインタビューをさせてもらったクラブゲストハウスを始め、花やエステ、自転車にコンタクトレンズ、果てはカラオケやらコンドームまで出てきた。
そんなサブスクリプションだか、今年最も食傷気味なのは家具だ。
こちらも数えてみると、片手では足りない程の数がリリースされていた。
毎回毎回、何だって同じリリース、同じ考察を書かないといけないのかと思うと、辛かったのが覚えてる。
そもそもとして、僕は対象ユーザーではないから、家具をサブスクリプションする気持ちが全くもって理解できない。
単価から逆算したら分かるが、とてもユーザー側としてはPayできる金額設定になってないし、そもそも買い替えのフリークエンシーを考えると、ニーズがあるのが(個人的には)不思議でしょうがない……。
まあ本当に対象ユーザーでないので僕の意見なんてどうでもいいことだけれど……。

ただ別にサブスクリプションモデルを否定したいわけではない。
「非労働集約モデル」で「在庫に上限がなく」、「レパートリーが用意できて」「フリークエンシーもそこそこあり」「LTVが高い」のならば、高い確率でサブスクリプションモデルは相性が良い。
そもそも上記の条件から外れたとしてもワークするケースもある。
実際、お菓子だかなんだかの売り上げをどこかで記事にした時には、予想もしない金額に驚いたもんだ。

個人的には「映画館」のサブスクリプションをやってみたいなと常々思ってる。
これだと単館映画館を1つ2つ落とすだけでワークする。
レパートリーは問題ないし、非労働集約型だし、フリークエンシーもLTVも高い。
懸念点としては在庫(席数)に上限があることだけだ。
動画や音楽のようにアカウントを無限に増やせる類のものではないので、レバレッジが効かない。
サブスクリプションの長所を活かしきれないのだ。
それに、サブスクリプション会員が増えれば映画館としては売り上げが落ちるし、利用日時の制限をかければ今度は会員のCSが下がる。
このバランス調整が難しい。
まあただ日本で初めて「映画館サブスクリプションサービス」を運営したら、話題になって盛り上がるだろうなあと妄想している。

「評価経済系トークンエコノミー」

こちらも間違いなく今年のトレンドだった。
各所で話題になってたし、後半になると堰を切ったようにリリース祭りだった。
まさに新しいサービスだ。
が、個人的にはどうも懐疑的にみてしまう。
というのも、大半のサービスが、ユーザーの日常のUXと切り離したところに設計をしているからだ。
こういう状態だととてもワークできるものではない。
つまりどういう事かと言うと、例えば僕が誰かに親切にされた場合「田中くん、ありがとう。今度スタバでコーヒーでも奢るよ」となる(世の中にはスタバのコーヒーを毛嫌いしてる人も随分いるようだけれど)。
ここでのUXを考えると「田中くん、ありがとう。んじゃ早速僕の管理してるサイトを開いて、そこから君に300イケモリコインあげるよ」となるかと言うと、ハードルが高すぎてとてもワークしない。
そもそもそのイケモリコインだかなんだかにしたって、管理者の僕は無尽蔵に発行できる代物だ。
そんなものを貰ったところで何になるというのか。
仮に何かに使えるとしたとしても、そのUXを超えるのがどれだけハードルが高いというのか……。
トークンエコノミーの最大の利点としてよく挙げられている、「コミュニティの貢献へインセンティブをつけられる」というのが、全くもって実用的ではない上に、そもそもワークしていない。
トークンエコノミーは「日常のUXの延長上」に設計されなければならないのだ。

このサービスが成り立つとするのならば、何か生活レベルに浸透しているプラットフォーマーが始めるならばワークする。
FacebookやTwitter、インスタグラムだ。
さっきの例だと、Facebookでお礼を言う時に「ありがとー。FBコインつけとくねー。これでFBで何か買えるよー」とスムーズに繋がるわけだ。
どうしてもそこいら辺があるのでいまいちピンと来ないサービスといえる……。

あ、一つだけ年末に面白い兆しが見えたと思ったので書いておく。
feverが始めたサービス、fever for businessだ。
大筋はコミュニティ構築プラットフォームで、トークンエコノミーを絡めている。
これならばUXの延長上に設計されているのでワークしても不思議ではないと思っている。

「スキルシェアリング」

こいつもこいつで、この一年間で何個も現れては消え、現れては消えていった口だ。
しかも小さなStartupだけでなく、メガベンチャーや大手まで参入してきて、それら殆どが跡形もなく散っていった。
結局、タイムチケットココナラなどの古くからある大手のみが残り、売り上げを伸ばしていった事になる。
年始あたりの僕は、「スイッチングコストは高くないし、共存モデルだから、大手やメガベンチャーが札束で顔ぶったたけばShareは移行する可能性もある」と思ってたが、そんな事はなかったのだ。
理由に関しては様々なところで言われているが、「地味に先行優位性が効く事」だったり、「大手が入るほどは旨みがなかった」とか、まあ幾つかの複合的な要因がある。
後付で申し訳ないが、今言われててみると、まあそんな側面もあるなと納得してしまう(人間とは身勝手なものである)。
まあ個人的に愚痴を言わせてもらうと、某メガベンチャーのスキルシェアリングサービスのリリースインタビューをせっかく2時間もかけて受けたのに、陽の目に当たる前にお蔵入りになったことが悲しいという一言に限る(お気に入りのカフェで受けたもんだから、その後のオーナーとの間が気まずかったこと気まずかったこと)。

以上が簡単ながら、僕が選ぶトレンドだ。
他の著名な人は皆B向けSaaSを上げてらっしゃったが、僕みたいなC向けサービスしかみてこなかった人間の視点ということで、これはこれとして楽しんでもらいたい(ボートはボート。ファックはファック、というやつだ)。

2019年のトレンド

さて、ここからは2019年のトレンドを予測してみよう。
2019年最も熱いと思われるのは、「コミュニティ」及び「コミュニティマネージャー」だ。
今年後半から僕のサロンでも二人の講師(タイムチケットの大底さんとAnyCaの宮本さんだ。二人共ありがとう)をお招きして徹底的に勉強しているテーマだが、まず間違いなく2019年はコミュニティの時代だと確信している。
コミュニティの有用さは今更書くことではないが、少しだけ触れておこう。
適切に運営されたコミュニティは、そのサービス、企業の大半の要素の底上げに繋がる。
ユーザーとのエンゲージメントが上がれば、LTVやフリークエンシーも高まり、CS向上に繋がり、そして圧倒的にスイッチングコストが上がる。
2018年コミュニティの新しい利用方法として、サービスリリースのプロモーションに利用するという若者らしい発想も出てきた。
コミュニティは何もC向けサービスだけのものではない。
B向けサービスにとっても必要なものだ。
そしてそれを適切に運営できるコミュニティマネージャーという職は、とても重要なキーマンになるだろう。
2019年が近づいて、世間でもその重要さがジワジワ広まり始めてきた。
コミュニティマネージャーという職についても少しずつ整理されて来ている。
それに呼応する様に、コミュニティ構築プラットフォームサービスもチラホラと出始めている状態だ。
実際どこぞのメディアのパーティーとかに行った時に「池森君、これからはコミュニティマネージャーの時代だよ」と言うような事を何度言われたことか。
とても注目しているテーマだと言える。

まとめ

以上、名もない起業家の振り返りでした。
なんというか全体を通して一言あるとすると(これは業界の課題でもあるんだけれど)、同じ国、同じ文化で、同じ流行の中で生きて、同じソースを読んで、同じビジネスモデルをもって、同じ考え方をしてしまうと、今回の雨後の筍、そして全滅状態が起きてしまう。
これは一人の起業家として自分事の様に戒めたい部分である。
よく言えば独創的で先進的、悪く言えば社会のはみ出しモノの代名詞である僕たち起業家なんだから、やるなら面白いことやろうぜ!という事だ。
頑張っていきたいものである。

あと、最後に恒例の宣伝をしておこう。
僕は起業家向けオンラインサロンを運営している。
2018年3月に初めて以来、累計参加者数はありがたいことに100人を超えた。
最近とったアンケートだと、回答者のほぼすべての人が「満足」してもらえる結果だ。
なんというかコミュニティの最初のフェーズを抜けた感がある。
面白いもので、気まぐれで始めたこのサロンが、今ではたまらなく大切なものになっている。
学ぶことは多いし、刺激もある。
運営していて本当に有意義だし、幸せだ。
参加者はいつだって大歓迎している。
今回のような深掘り記事は定期的に出してるし、薀蓄好きな人が一緒に語らおう。
月イチオフ会で話してもいいし、勉強会にも是非参加してもらいたい。
お申込み、お待ちしている。

IT Startup Community


それでは皆さん、良いお年を。

0 件のコメント :

コメントを投稿

署名