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バーティカルSNSの可能性、ガーデニングSNSについて

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この数ヶ月、バーティカルSNSの可能性について考えていた。
一通り調べた上でもう少し深掘りする価値があると踏んだ僕は、オンラインサロンのメンバーとブレスト会を開催した。
そこで得た知見と、そこから踏み込んで考えた企画が面白かったので記録として残しておく。

まず発想の起点から説明しよう。
今より7~8年ほど前、WEB周りのShareが大きく移り変わった。
ご存知PCでShareを取っていた各種サービスを、スマホを使ってディスラプトしリプレイスする波が起こったのだ。
PCでShareを取って油断していた大手企業の大半は、新興のStartupにあっという間にShareを奪われ苦い経験をしただろう。
あれからすでに結構な年月が起きた。
大半のリプレイスは完了したと言えるこの時期になぜ今またリプレイスを狙うのか、どういった着眼点で狙うのか。
それは、7年前のスマホにはなかった又は使いこなせなかった機能を使ってリプレイスを図る、ということだ。
7年前になかった機能、例えばカメラを使った画像解析AIなどがそれに値する。
以前にもあったがインフラレベルの問題でフルに活かしきれなかった高画質画像や容量のデカイ動画なども含まれる。

さて、リプレイスできるポイントを出したところで、次はどのような条件が相性が良いのかを考えたい。
まず、フリークエンシーが高いというのは一つあるだろう。
車やサイクリングなどだ。
好きな人は毎日車に乗るだろうし、サイクリングもする。
次にLTVが高いことも必要だ。
釣りとかは老人になってもするだろう。
ニッチだけど強烈なファンがいるというのも良いだろう。
僕はやらないけれどバードウォッチングとか好きな人がいる。
そして最も重要な条件はカメラ機能と相性が良いことだ。
ペットとかが該当する。
毎日可愛い自分のワンチャンは写真を撮る。
ここでポイントなのは一眼レフで撮る類のものは微妙だと言える。
撮り鉄なんかはスマホじゃなくて一眼レフで撮るから今回の条件には該当しない。
一眼で撮ったものをスマホやPCに転送してSNSにアップするのだと利便性が失われる。
気軽にスマホで写真を撮るペットや釣り辺りが最高と言える。
他に諸々お金が必要とされるというのも条件だ。
ダイビングなんかはやろうとするのに、移動費、宿泊費、食費、装備費、場所代など諸々かかるからマネタイズポイントが増やせる。
逆に僕が大好きなウォーキングなんかはお金がほとんどかからないので、ここを落としても旨味がない。
それに関連して、セカンダリーマーケットがあるかないかは大きい。
例えば車なんかはパーツの売買が盛んだと聞いているので、そこを作るだけで利ざやが取れる。
あと考えられるのは、他人と競争、比較、共有、共感というSNSの特徴と相性が良いことだ。
これはまあ当然か。

以上がポイントと条件だ。
サロンではこの二つを前提共有情報とした上で、一つ一つ可能性のある事業を模索していった。
途中経過は端折って結論を書こう。
最も向いてると思われるジャンルは「車」「釣り」「ガーデニング」だと考えられた。
この3点は基本的な条件をほぼ全て満たしている。
フリークエンシーとLTVは高く、どれもお手軽にスマホで写真を撮り、他人と共有したい。
そして諸々お金がかかる。
まさに理想的なジャンルだと思う。
次点でダイビングも挙げられたのだが、問題として写真を撮るのにはスマホは使わないということだけが難点だった。
ジャンルに関してはこの3点は最良だと思う(もちろん他にあるだろうというのは重々承知だ。時間がなくて全てのジャンルを調べられなかった)。

では他に得た知見を書こう。
まずリリースするボリュームとしてはMVPで問題ない。
勿論リリースするのは当然MVPからというのは定説だが、そうではなく、ある程度伸びてきても、盛り盛り盛った機能は要らないということだ。
昨今伸びてくるとすぐにリッチなコンテンツにしたがるフシがあるが、SNSの場合、盛った機能は他で満たされている場合が多く、それよりシンプルで分かりやすい体を続けるほうが得策なのだ。
そして必ずしも先行SNSのシェアを全て奪う必要も無い。
セグメントを切って空いてる層にリーチして共存するのでも良い。
SNSというと一ジャンルに一個だけのWinnar takes allを想像するが、存外そんなことはなく、それぞれ切った属性を抑えるのでもワークすると考えられる。
UI的には、写真を全面に出したモノがウケると考える。
インスタグラムなどがFitしてる昨今、尚の事写真だ。
つまり、MVPでリリースし、MVPのまま特定層のShareを取り、すぐにMAという流れが理想だと考える(まあ当然といえば当然なのでわざわざ書くことでも無いが)。
そのためにも金が絡むビジネスが望ましい(ウォーキングでどれだけShareをとってもお金は落ちず売れない)。
他には非言語のジャンルは国を跨げるので数字が盛れる。
MAの時には良い絵図が描けるだろう。
以上、簡単な結論だ。

さて、これまで前提情報と結論を書いたので、ここから一つジャンルを掘り下げて考えてみよう。
選んだ題材は「ガーデニング」だ。
なぜこれを選んだかと言うと、ブレスト会をした時、車と釣りに関しては適当な競合がすぐに出てきたが、ガーデニングは調べる時間がなかったので競合の有無が分からなかったからだ。
もし競合がいない又はあってもしょぼいサービスならば、実際僕が立ち上げても良いかなと思った。
というわけで調べていった事を書き連ねたい。

まずガーデニングのSNSとしての相性を改めて書きたい。
  • フリークエンシーが高い
  • LTV が高い
  • ニッチだけど強烈なファンがいる
  • カメラ機能と相性が良い(一眼レフは要らない)
  • 諸々お金が必要とされる(2300億円市場)
  • 他人と共感、共有、比較、競争したい
この様に非常に各種条件が揃っている。

次にガーデニングでビジネスを行う上で固有の特徴を二つあげる。
「学名の存在」と「Hardiness zoneの概念」だ。
この二つは重要なキーになる特徴だ。
これを無視してはビジネスが成り立たず、上手く活かせられるのならばグロースする。

では学名についてまずは詳細を書こう。
学名は世界共通のものだ。
ブレがなく、タグ付けを容易に行うことが出来る。
決められているものなので、地名や車種名よりカテゴリーを作る上で簡単だ。
そしてガーデニング業界では写真に学名タグをつける文化があるのも助かる。
アカデミックな分野なので資料提供も寛容の可能性が高い。
グルメやファッションと違い、流行に応じてスタッフが手作業で更新分類するなどの必要がないのもありがたい。
学名データベース構築にあたってはすでに基礎的なDBを持ってる機関があり、APIも公開している。
和名やら何やらも諸々の機関を使えばすぐに集めることが出来る。
当然世界共通なので海外展開も容易ということも付け加えておこう。

Hardiness Zoneについて。
Hardiness zoneとは植物の耐寒性を示すものだ。
この概念はとても重要なので覚えてもらいたい。
ガーデニングをする際、何を露地で育て何を鉢で育てるかは、多くの場合人の意思でなく気候で決まる。
首都圏と札幌なら季節二ヶ月ずれてる上に湿度も違う。
東京で北海道の花を育てたくても育てることは出来ない。
当たり前だ。
そのためにガーデニングをする際に、このHardiness zoneを軸に選ぶことになる。
付け加えておくと勿論全世界共通の概念だ。

さて、それではガーデニングSNSを作ると仮定した場合、方向性を模索しよう。

ガーデニングには大きく分けて二つある。
いわゆる一般的にガーデニングと聞いてイメージする、綺麗な花や庭の「キラキラ系」と、毎日ベランダでコツコツ地味にやる「理科系」だ。
ガーデニングと聞いたら当然前者を思い浮かべるが、ビジネスで考えた場合前者に重点を置くのは微妙だと考える。
前者の対象ユーザーなんてのはセレブな奥様などのほんの一部でしかない。
またカテゴライズも難しく、なにより冬にUPできるものが何一つ無い。
かたや理科系に関しては、大半のユーザーが家庭菜園やベランダ菜園なので該当する。
飼育日記を黙々とつけてるのでフリークエンシーも高い。
地上部が枯れて何もない季節ですら本番だ。
一年中サイトが利用される。
勿論花の季節になると僅かの間だけだがオシャレな写真も埋まるだろう。
故に理科系を扱う方向性が望ましいと言える。

それではテーマ設定をどうするか。
これは、植物を育てること、植物を育てる人全てを受け入れる形が望ましい。
植物と言っても、科学的に厳密には区分けの違う藻やキノコも含み、裸子植物被子植物に限らない。
普通に日常生活で植物といって想像する範囲のもの全てが当てはまる。
同時に植物を育てるにあたって必要な行為もすべて含む。
理由はこれを線引きするのは大変だしユーザーからすると不自然でしかないからだ。
例えば土つくりであるとか、造園であるとかそれも含まれる。
育てる媒体も問わない。
庭(露地)、プランタ、鉢、水槽、水栽培など全てだ。

以上が、ガーデニングSNSを始める上で決めた設定だ。

さて、ここまで調べたにも関わらず、ここで厄介なサイトを見つけてしまった。
グリーンスナップという競合だ(最初から調べればすぐ分かったことなんだけど、今回は後回しにしてしまった)。
パッとみた限り僕の理想としている方向性を綺麗に進めているように思える。
全くもって「やれやれ」だ。

ではまず、グリーンスナップについて分かった事とイケてない事を羅列する。

分かった事はこちらだ。
  • 一日数千枚の投稿あって完全に成功してる。
  • 同定頼む機能も人が多いだけにすぐに誰かしら回答してくれる。
  • 初心者向けのコンテンツも充実してる。
  • パートナー関係も充実してる。
  • AIはまだしょぼいけど自動同定機能とかも開発されてる。
  • 若い女性向けコミュニティで、顔文字混ざったようなチャラチャラしたタグがあるが、それに混ざって学名がタグに入れられている。つまり植物やる人にとって学名は避けて通れないものだと言うことがわかる。
イケてない事はこちら。
  • ユーザーのつけるタグの体系化に失敗している印象がある。
  • 同定機能があるのに、学名がデータ上特別扱いされてないので、ユーザーが個別に学名や和名をそれぞれのやり方で多重にタグに登録してしまってる。
  • タグが装飾的な意味合いでも使われてしまっていて、昔のpixivみたいなタグがコメント欄化してる傾向が見られる。
  • ラテン語の学名とそのカタガナ読み下しと和名全部ユーザーが手作業でそれぞれタグに入れてる模様。
  • むしろ植物写真コミュに必要な機能は学名をサポートするシステムなのではとも言える。
次にもしグリーンスナップと戦うのならばどのような策があるかを考えてみた。
  • ユニセックスなデザインにする。ガーデニングは男もやる為。
  • hardiness zoneを意識していた作りにする。
  • 多言語展開をする
  • 学名を基準としたデータ管理作り込めばそのまま多言語に活かせる
以上が競合に対する分析だ。

さて、あとはGOするかしないかの二択しか無い。
悩んだ結果僕の出した結論は……お蔵入りすることだ。
理由はやはりグリーンスナップの存在で、これがまた厄介なことに、調べれば調べるほど僕のやりたい事やりたい方向性を綺麗に埋めていっている。
そして調べる限りに置いてIT Startupの人間が運営しているようで、選ぶ戦略、取れる手数もかぶる可能性が高い。
そもそもSNSはスイッチングコストがシャレにならないほど高いので、古臭いサービスをスマホでリプレイスするならばワンチャンあるが、同じクオリティならば先行サービスからShareを奪うのは現実的ではない。
これでは勝てというのが土台無理だ。
ガーデニングしか選択肢がない状態ならばいざしらず、幾らでも0から選べる状態で、何がなんで無理めな戦いを敢えて選ばにゃならんのだ。
というわけで僕はガーデニングSNSの立ち上げを断念した。

以上が僕の考えたバーティカルSNSの可能性と一例だ。
起業家としての思考をちょっとでも分かってもらえたなら嬉しい。
結果としては残念だったが、まあ起業家をする限りこんなのは慣れっこだ。
サンクコストを一切かけてないので、引くのはたやすい。
他にもまだまだやりたいネタはあるので、次をチャレンジすることにする。

さて、それでは最後にオンラインサロンの宣伝をさせて欲しい。
僕の運営するIT Startup Communityは起業家や起業を志している人に向けたオンラインサロンだ。
ITをテーマにインプット・アウトプットを行うことで、知識の深掘りをすることを目的としている。
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また主催イベントなどでは、サロンメンバー向けに優先価格、優先枠を設けている。
今回の記事もサロン発の企画が発端だ。
サロンで僕が常々バーティカルSNSの有望さを提唱し、日々生まれてくる新SNSを紹介するにつれ、一度深掘りしてみようかということになったのだ。
勿論この記事に書いてる以上の内容を現場では話し合い、そしてサロン内で共有を行っている。
まあなんというかITでワイワイしたい人には向いているサロンと言える。
サロンメンバーは65名前後だ。
多からず少なからずちょうどよい数だと言える。
個人的にはもう少し増えて楽しみたいなと考えているので、この記事が気になった人は是非はいってもらいたい。

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以上をもって、バーティカルSNS及びガーデニングSNSの可能性についての考察記事、終わり。
読了感謝する。

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