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ユーザーインタビューについて

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今回はユーザーインタビューに関する小話をしようと思う。

大前提として、この記事は「初めての起業」みたいな人をターゲットにしてるので、経験知識豊富な方が読んでも参考にならないと思う。
なので「全然大したこと言ってねえじゃねえか、時間返せ」とか言って怒らないように。

本題に入ろう。

僕のところに来るビジネス相談でよくあるのが「こういうサービスがあったらユーザーに受けると思うんです。だから開発したいんです。そして同時にこういう機能とこういう機能があったらもっと喜ばれるはずなんです」というのがある。
これは正直まずい。
何がまずいのかと言うと、極論ではあるが、ビジネスアイデアを考える段において「貴方が考えるユーザーが喜ぶと思う事」はどうでもいいということが多いからだ。

「これあったらユーザーにとって便利だろうな」
「こんなのあったら喜ばれるだろうな」

上記の考えは、正直(基本的に)邪魔だ。
横暴な言い方をすると貴方の気持ちなんてどうでもいいのだ。

それならば何を基準にビジネスに機能を追加していくか。
どうやってアイデアを練ればいいのか。

それは単純明快。
「ユーザーの意見を聞け」
ユーザーが「欲しい!必要!」といった物を追加しろということだ。

僕らの業界では開発における一番基本的な概念としてMVP(Minimum Viable Product)というものがある。
簡単に言うと、最小限のシンプルな機能を最初は作りなさいね、ということだ。
最初から、あれもこれもと機能を盛り込んでしまうと、ユーザーにとって分かりにくいだけでなく、そもそもその機能が要らないかもしれないという、最悪の結果になるからだ(おまけに開発費が高くなるし、開発期間も長くなる。まさしく踏んだり蹴ったりだ)。
なのでMVPで開発して、そこからユーザーの声を聞いて、市場のニーズに合ったものを追加していく。

というわけで、起業をする場合、ユーザーインタビューを何度も何度も何度も何度もしよう。

まずは自分なりに仮説を立てる。
ユーザーはこう思ってるんじゃないかな、と。
それに対して、それを確認するためにユーザーインタビューを実施する。
その際には、立てた仮説をただ聞くだけじゃなく、その仮説が正しかったとするならば、次に考えられる行動を先読みし、それに対して仮設を立て、そこを掘下げて掘下げて掘下げて同時に聞く。
そして手に入れたデータ(仮説が正しければよし。正しくなかったらそれはそれで新しい事実を知れたので嬉しい)を元に実行、検証し、そしてまたさらに仮説を立てて、それを確認するわけだ。
シンプルにこれを繰り返す。
ただそれだけ。
誰かが言ってたけれど「優れた起業家というのは、如何に素早く、そして質の高い仮説検証が出来るかだ」という言葉は、まさにその通りだと思う。
それぐらい大切。

そして、ユーザーインタビューをする上で重要な点が一つある。
それは「バイアスがかかったユーザーインタビューをしない」ということだ。
どういうことかと言うとこんな感じだ。

「よ!久しぶり!元気してる?俺さ、今度すげえサービス考えたんだよ。これがあると世の中良くなるし、画期的なのよ。社会にイノベーション起こせるのよ。具体的にはこれこれこういうサービスなんだけど、どう思う?良いと思わない?率直な意見を教えてよ」

と、僕が熱弁をしたとしよう。
そうすると大半の人はなんて答えるだろうか。
「いやー、それは微妙だよ。全然良くないと思うわ」と答えるだろうか。
否、それはない。
「う、うん。それは良いと思うよ。絶対流行ると思う。応援してるから頑張ってね」と答えるに決まってる。
とどのつまり、こんな質問の仕方をしても何一つ得られるものは無いということだ。
どころか間違えた方向に進んで、むしろやらないほうがマシという結果になる。
なのでユーザーインタビューをする際は、バイアスをかけないように、極力フラットに聞け、ということだ。
具体的なやり方は、これはこれで奥が深くて難しい。
(無責任なようだけど)ネットに色々メソッドがあるのでそちらを参考にしてもらいたい。
会って最初の数分でアイスブレイクして、次の数分で自己紹介して、次の数分で課題を説明して、云々カンヌンと色々あるのだ(ここで話すとキリがない上に、僕の専門じゃない)。
ただ僕が以前師事していたメンターから学んだ方法を軽く伝えておく。
ユーザーインタビューをする際、こちらからの問いかけは最小限にとどめ、後はほぼ相手に話させる、グループなら勝手にディスカッションさせる、というのが良い(らしい)。
実際に僕もずっとこれを続けているけれど、なかなか効果が高い。
相手が思ったことをバイアスかけず誘導せず自然に聞けるし、想定していなかった意見も引き出せることが多いので。
何かの参考にしてもらいたい。

と、ここまで書いておいて少し間逆なことも追記しておく。
それは「ユーザーインタビューを過信しすぎるな」ということだ。
「お前、何言ってんだよ。今まで書いてたことをいきなり否定するのかよ」と思われるかもしれないが、これが非常に難しいところなのだ。
つまりユーザーインタビューの声ばかりを聞いてそれを反映させていくと、結局のところそれは凡庸なものが出来てしまう。
集合知から生まれるものなので、今までの過去の常識や経験の域をでることがない。
早い話「突き抜けない、ブレイク・スルーしない」のだ。
だから本当に言い方が難しいのだけれど、ここらへんのさじ加減は、結局己の直感を信じて突き進むしかない。
どこまでユーザーインタビューに頼って、どこまでオリジナリティーを出すのか。
本当に難しい問題なのだ(僕もこのさじ加減が上手くいかなくて事業を一つ失敗した苦い思いがある)。

閑話休題。
ここまで読んで頂けた皆々様に、一つ耳寄りな情報を伝えておこう。
ある程度起業歴が長い方にとって、今までの内容は退屈この上なかったかもしれないけれど、もしかしたらこれは知らない人がいるかもしれない情報だと思う。
それは、ユーザーインタビューには、クラウドソーシングの「タスク機能」が大変効果的だと言うことだ。
「タスク機能」知らない人も多いのではないか。
これは何かと言うと、幾つか質問をしたい時に、WEB上にて100人や200人にまとめて質問を投げかけられる機能の事だ。
「これとこれ、どっちが好き?」や「これこれこういうサービスがあったら、使いますか?」という簡単な質問は勿論、「こういう課題に対して貴方はどう思いますか?」とか「こんなサービスに、他にどんな機能があったら嬉しいですか?」などのフリーテキスト形式でも聞ける。
当然設問数は5問でも10問でも構わない。
このタスク機能が優れている所は、100人程度なら大体一日もしないで回答が集まること、そして1問辺り10円程度で出来るということだ。
つまり100人にそれぞれ5問の質問をしても全部で5000円しかかからず、時間も一日で集まるのだ。
これが、今までだったらどうだろうか。
100人に質問しようと思ったら、まず100人へのコネクションを見つけてアポを調整し(およそおそらく現実的ではない)、毎週末一日5人ずつ事務所に呼び、それぞれにコーヒーとケーキをご馳走して……と、とてつもない労力、時間、お金がかかる。
これがタスク機能を使えば一瞬だ。
まさに魔法のような一手と言える。
ただ、勿論タスク機能にも向き不向きがある。
それは、相手の属性が自己申告に基づく為、属性が必要な質問には相性が悪いということだ。
例えば「弁理士の人だけご回答ください」と言って回答が得られたとしても、回答者が本当に弁理士の資格があるかどうかは分からない。
故にこれ系には適していない。
でも、属性に依存しない質問に対しては、驚くべきパフォーマンスを発揮するだろう。
使ってみてもらえれば分かるが恐ろしく便利だ。
安価なので何度も聞けるし、選択制で質問も分岐できるので深く色々聞き出せることが出来る(信じられないかもしれないけれど、10円にも関わらず、皆真剣にフリーテキストを長文で書いてくれる)。
大半の人は、虜になること間違い無しだ。
正直個人的にタスク機能は、この数年で出てきた類稀なる有能なサービスの一つ、と考えている。
皆さんもこれを機会に是非活用してみてもらいたい。
*類似サービスは幾つかある。Googleが提供しているものとかなんやかんや。

以上、長々と書いたが、まあ起業初めての人にとっては、大切な内容だと思う(そうじゃない人には当たり前のことだけれど)。
起業は色々やることが多いので大変だと思うが、まあ頑張っていこう。

例によって何か間違いがあれば、こっそりメールか何かで教えてもらいたい。
いらぬ恥はかきたくないからね。

それでは!

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