IT Startup Community

Techな情報共有やITをテーマにしたディスカッション
知的好奇心を満たしながら交流しませんか?

Join us

バックエンドシステム

0 Comments
この一ヶ月ほど新しい企画を考え、沢山の人に協力して頂きブラッシュアップをしてきた。
結果から言うと、残念ながらお蔵入りすることになった。
ただ、ブラッシュアップをする過程で面白い気付きもあったし、何よりこのまま日の目を見ないのもなんだなと思ったので、ここに記す事にした。
頭の体操にでもなれれば嬉しい。

今回考えたアイデアは「フリーランスに向けたバックエンドシステム」だ。

概要としては、フリーランスの業務を円滑にサポートできるサービス。
このサービスを使うと、個々人のマイページが作成でき、そこから顧客による申し込み及び決済までトータルで行うことが出来る。
裏側では顧客管理(カルテ)機能や、予定管理機能など、フリーランスに必要な機能は当然実装する。

さて、それでは何故これを思い立ったのか。
そこから説明したい。
結構二転三転するが、わかりやすいように最初から語ろうと思う。

最近僕はタイムチケットを面白おかしく使っている。
時には買ったり、時には売ったり。
ニーズは肌で掴んでいるので、さらにそこを掘り下げて、バーティカルなタイムチケットにはまだまだ余地はあるのではないかと思った。
例えばビジネスに特化したのがビザスクだ。
僕はタイムチケットは1時間3000円で出してるが、ビザスクだと同じ内容で1時間15000円で出してる。
しかもこれが結構売れてる。
ビジネスに特化することで価格が全体的に高めに設定しているわけだ。
他にも店舗を持たないネイリストに特化したサービスや、エステシャンに特化したサービスも出てきた。
と言うかそもそもタイムチケットの山本さんはStartupの人で、ネットワークや影響力が凄いのは重々承知しているが、当然Startupではリーチしづらい層もある。
それでは「フリークエンシーがあり」「LTVも高く」「単価も高い」それでいて「マネタイズが容易」でかつ「タイムチケットが取りきれてない」となると何か。
例えば占いならどうだろうか。
占いに特化したタイムチケットならいけるのではないか。
そう考えた僕は、掘り下げてみることにした。

占いに特化した場合、重要なのは集客だ。
占い師なんてのは、皆案件に困ってるんだから、買い手さえいりゃほっといても集まる。
ならば買い手はどうやって集めるか。
聞いた話によるとCPCが2000円はザラで、ある時は6000円にもなるという。
CPAになるとその何倍だ。
こうなる理由として、ごく一部の占い師は1分辺り1000円という超高単価で回しているから、結果この数字になってしまうようだ。
だがこれでは僕のようなものではとても回収できない。
ただでさえ体力がないんだから、パワープレイなんて土台無理だ(いやもうおそらくどこだって無理だろう)。
そこで僕は次に進んだ。
それが冒頭に書いた「バックエンドシステム」だ。
要は、集客なんてのは鼻から諦めて、集客を成功している占い師に使ってもらう、という発想になったのだ。
そう考えた僕は、皆さんに協力して頂き(本当に感謝している)占い師にヒアリングを行った。
すると面白いことが分かった。
要約するとこうだ。
  • 問い合わせや決済、そして顧客管理は全てアナログで行っている。故にバックエンドシステムに切り替える余地は大いにある。
  • そもそもHP作れない人も多数だからそれ全部サポートしてくれるとありがたい。
  • マージンを抜かれるのは慣れてるので問題ない。
  • ビジネスマンとしての常識が欠如している人ばかりだから確定申告などのサポートがあれば嬉しい。
まあ全体的な感想として、総じて「ニーズは間違いなくある」との事だった。
これで気を良くした僕は妄想を続けた。
ニーズはあると思われる。
しかし肝心の対象の層は多いのか、と疑問に思った。
つまりこの場合のユーザーは、仕事が殆どない占い師は対象にはならない。
その規模ならアナログ管理で出来るので。
かといって売れっ子占い師もダメだ。
そうなると今度はバックエンドシステムぐらい自前で用意しているはずだからだ。
なので「アナログ管理ではきつくなってきたけれど、ガッツリシステムを作り込むまでにはいかない」という層が対象になる。
そんなハピタブルゾーンにいるユーザーが果たしてどれぐらい要るだろうか。
仮にいても、とてもスケールする程とは思えない。
それならば、いっそ作り上げて囲い込むのはどうか。
つまり占い師育成セミナー的なところから初めて、新たに生み出し、最初からバックエンドシステムを使ってもらって、増やすという作戦だ。
また、少し話がそれるがバックエンドシステムは占い師だけではなく、サムライ業、例えば税理士にも相性が良い。
他にもカウンセラーだのにも応用が効く。
ここまで横展開をするのならば、何十億とまではいかないが、しがないアラフォーぐらいは慰めてくれるお金ぐらいにはなるはずだ。

そう思って企画を更に練っていった僕なのだが、やはり突き詰めれば突き詰めるほど、最初から気づいていた都合の悪い重要なポイントが頭によぎる。
それはずばり、この場合のスイッチングコストは、バックエンドシステムの囲い込みではなく、単純に「集客」なのだ、と。
そうなのだ。
先程も書いたが、どれだけ便利な機能でも、結局のところ集客がある所に人はいくだろう。
そしてその集客が出来ている所が、占いに振った場合、僕は勝てない。
それではどうする?
プラットフォームを構築するか?
CPC最大6000円だぞ?
そんな金あるか?
まさかまさか……。
と、いう流れになり、結局のところ僕は企画をお蔵入りにした。
なんてことはない。
ほんとうに本当に単純な理由だ。
頭が良い人が深掘りしたら、アイデアを考えてから(ヒアリングを入れても)数日もたたずここに行き着き、この結論に至る事だろう。
勿論僕もすぐに考えついたのだが、何とか出来ないかと考えて、(悪い癖の)楽な方へ、できそうな方向へ、と考えに考えたわけだ。
結局はご覧の通り徒労に終わったのだが。

さて、それでは、これだけ長い文章を読んでいただいた皆さんに、大変面白い気づきを書いておく。
ぶっちゃけ、この文章で重要なのはこのセンテンスだけかもしれない。
占いに特化したプラットフォームを作る場合、鍵は当然集客だ。
しかしCPC6000円という現状、とてもまともに出来ない。
多少体力がある老舗も、どんどん撤退していってるのが現状だ。
それではどこも成り立っていないのか。
そんなことは無い。
成り立っている所、それはココナラだ。
御存知の通りココナラでは占いの取引がものすごく多い。
ではどうやって買い手を集めているのか。
それは、ココナラがバーティカルな切り口で進めたのではなく、ホリゾンタルな切り口で進めているという点と、当時無かった「スキルを売れる」というベネフィットを持っていたという点に解がある。
つまり、「占いが出来ます!来てください!」だとCPCが6000円という闘いに入らないといけないのだが、「名刺デザイン出来ます!ロゴも作れます!翻訳も出来ます!法律相談も乗れます!あ、ついでに占いなんかも安価で出来ちゃいますよ、良かったらついでにどうですか?」という体だと、占いという切り口で集客する必要がまるで無いので、安価なところから拾える、というわけだ。
そして横串として通っているベネフィットのお陰で、そもそも安価すらかけずに口コミだけで伸びる切り口をもっていたのが重要だった、と。
さらに分析するとホリゾンタルなモデルの場合、買い手と売り手の転換率も高い(CtoCサービス全体で言える事だが)。
プロモーションが一方向で済むという非常に効率が良いという側面がある。
後は転換率を上げる施策を打てば良い。
これがバーティカルなモデルだとそうはいかないケースが多いのだ(占いはある程度効くと思うが)。
これは非常によく出来た上手いモデルだと思う。
立ち上げる前の段階からここまで計算して戦略を立てているココナラは見事というしかないだろう(勿論他にも優れた戦略を幾つも抱えていた様だ)。
これが簡単ながら、僕がこのビジネスについて知った面白い気づきだ。
すでに既知の人にはつまらないかもしれないが、知らなかった人が少しでもいると思うので記しておいた。

ま、長々と(本当に長々と)書いたが、以上の経緯があって僕はまた一から振り出しに戻った、というわけだ。
しょうがない。
いつもの繰り返しだ。
  1. アイデアを思いつく。
  2. 検証する。
  3. 駄目だから振り出しに戻る。
今回はちょっと掘り下げて進めたケースだったというだけ。
いつか次なる手を打つことを夢見て、日々過ごす、と。
まあ起業家ってのはこんなものだ。
頑張っていこう。

ああっと、最後に一つ。
実は身辺の環境が変わり、都内でかなりフットワークが軽い状況にある。
なのでもし良かったら気軽に声をかけてくれると、本当に、本当に嬉しい。
スタバかどこかでお茶でもしながら、Techな情報交換でもしよう。
お互いに刺激になるからね。

以上。
駄文長文失礼した。

それではまた。

*追記
バックエンドシステムだが、これだけで機能しないかと考えたことがある。
つまり弟子を抱えている占い師の先生辺りを落として、まとめて使ってもらう、等だ。
ソロバンを弾いた結果、一人食べていく位の数字が出た。
これを複数名の有識者にも確認したのだが、出された回答は、「ビジネスとしてなら回る。ただ、アッパーがすぐ見えるからVCには魅力がないので、入れて精々がシード。シリーズABC、IPOとか売却という規模にはならない」とのことだった。
もし弟子を沢山抱えている先生を「確実に」落とせるのなら、はじめて見ると頑張れば月数百万程度までならいくんだろうなあ。

0 件のコメント :

コメントを投稿

署名