IT Startup Community

Techな情報共有やITをテーマにしたディスカッション
知的好奇心を満たしながら交流しませんか?

Join us

Startupが手掛けるインバウンドビジネスについて

0 Comments
ここ1,2年ほどスポットコンサルを趣味でしている。
1時間3000円から10000円ぐらいで承っている。
ありがたいことに結構好評で昨年一年間では100人ぐらいの人と話す機会があった。
これは自分にとっても有意義なことで、「常に新しい刺激が貰えて」「人とのネットワークも構築出来て」「頭の体操になり」「それでいてお金が貰える」という本当に理想的なサイクルだ。
相談内容は多岐にわたり、起業のノウハウ知りたいとかちょっと雑談したいとかの軽い相談から、アイデアのブラッシュアップしたいとかマイルストーンやら戦略やらについてなどの重い相談もある。
前者については毎回毎回同じことをアドバイスすることになり、正直もう飽きて疲れ果てているので、最近だとNoteに内容をまとめてWEBで公開していたりする。
後者についてはその場その場に合った適当な回答が必要とされるので、頭を使い結構楽しい。
そんな中最近多いのが、インバウンドビジネスについての相談だ。
月に数回は「こんなインバウンドビジネスを始めるんですがどうですか?」と聞かれることがある。
インバウンドビジネスに関しては、事業内容に差異はあれど、共通して言うことが多く、こちらももういい加減同じことを言うのに飽きてきた。
そのため今回ここで簡単なポイントを書いてみようと思う。

まず、インバウンドビジネスの是非についてから語ろう。
正直なところ、IT Startupにとってインバウンドビジネスを手掛けるのは個人的には「適していない」と見ている。
圧倒的な市場規模や流行りのトレンドという事はあったとしても、だ。
なぜならインバウンドビジネスにおいてはStartupが超えられない致命的な問題点があるからだ。
この問題点を超えられない為にオススメ出来ない。
これがあるかぎりやりたくても出来ない。
それは何か。
ずばり「訪日外国人へのリーチ」だ。
インバウンドビジネスが成功するか否かのポイント、それはサービスの良し悪しで決まるのではない。
訪日外国人への導線を確保しているか否かで決まるのだ。
言葉が悪いが、訪日外国人への導線があれば、馬の糞を1万円で売ってても上手くいく(言い過ぎ)。
逆に導線が無いのであれば、最高級キャビアを10円で売ってても駄目なわけだ(こちらも言い過ぎ。流石に10円で売ってりゃなんとかなる)。
まあ表現は過激だがそれぐらい重要だということを理解してもらえれば助かる。
インバウンドビジネスをしたいのならば、サービスの向上やUIUXに気を使うより、全精力全てのリソースを導線確保につぎ込むべきだと思う。

しかしこれが本当に難しい。

例えば僕の回りでは地上戦を仕掛けてる人間が何人かいる。
対象国に飛んで、現地の起業家やメディアとのネットワークを作ったり、アルファブロガーに記事出してもらったり、SNSやフリーペーパーに広告出したり、等だ。
だが、多数ヒアリングをしてみたところ、地上戦をしかけて上手くいっている例を僕はまだ知らない。
どの施策も費用対効果が悪く、繋がったという声がない。
プロモーション費がペイされて単黒になったという声も聞かない。
このことから我々吹けば飛ぶような体力のないStartupにとって地上戦を仕掛けるのは適策ではないと判断出来る(体力あるならパワープレイできるが)。

他にも相談を受ける時によくあるのが、蜘蛛の糸を頼りにしている、というのが挙げられる。
例えば貴方がインバウンドビジネスで「日本の面白い場所に興味がある台湾人と観光するガイドをマッチングするビジネス」をやろうとしたとする。
これを思いついた時、いの一番で考えるのは、しつこいようだが台湾人へのリーチの確保だ。
ごちゃごちゃ周りのノイズにとらわれてはいけない。
で、この台湾人へのリーチだが、「台湾で有名なSNSで日本に興味がある人が集まる会員10万人のコミュニティのコミュニティリーダーが実は従兄弟で幼少期共に過ごした!」とかなら頼りにしても良いかもしれない。
あるいは「台湾現地の有名な訪日メディアの編集長と毎日Facebookでやり取りしてビジネスに共感してくれている。そして月に1回会いに行って飯奢ってる」とかでもありだ。
それを根拠の一つにおいて戦略を進めてもある程度問題無いだろう。
だが「コミュニティリーダーは他人だけど助けてくれるって言ってくれてる!」とか「編集長と会ったことがある!」とかはナンセンスだ。
他にも社内に台湾人が3名程いて現地の情報に詳しい、とかいうのも実にくだらない。国籍が台湾人だろうと、ビジネスに詳しいのとはまた別だ。
導線があるか否かがほぼ全てを決定づけるのにも関わらず、上記に挙げたような蜘蛛の糸のようなものを頼りに起業するのは愚の骨頂なのだ。
貴方のそのサービス、類似サービスはすでにあるよね?それらと比べても十分競合優位性になるほどの強い導線があるのですか?というわけだ。

まあ何が言いたいのかと言うと、インバウンドビジネスをやりたいのならば、競合サイトと差別化が図れるような導線を確保してから、あるいは確保する太くて厚い術がある状態で始めなさい、という事だ。

さて、いつもいつも大した結論もでず、代替案を出さず申し訳ないので、今回は僕が考える導線確保の術を書いておく。
あくまで僕の中での話だが、おそらく今のところこれが最適な解の一つではないのかというのがある。
それは「導線を確保し集客に成功している大手に乗っかるコバンザメ戦法」だ。
僕は今小さなサービスだがインバウンドビジネスを一つ持っている。
Aliksir という訪日外国人向けの多言語化された薬の説明ページだ。
Aliksir を使うことで訪日外国人は自分の言語で日本で販売されている薬を調べることができ、体調を崩した時スムーズに薬を買えるというものだ。
このサービスを始めるとき、通常ならば訪日外国人への導線をなんとかして確保しようと考えるはずだ。
現地に広告出したり、後は仲間のStartupと手と手を組んで頑張ったり。
だが前述の通り僕はそんなことは鼻から放棄している。
体力ない僕が頑張ったってたかだかしれてるし、そんな僕みたいなのとアライアンス組んでも効果的ではないのだ。
それでは僕はどういう方法をとっているか。
それは例えば、大手マスメディアが運営しすでに多くの在日・訪日外国人のアクセスがあるメディアのコンテンツに利用してもらうだとか、訪日外国人が訪れることで有名な総合ディスカウントストアに置かれている端末に組み込んでもらう、だとか、だ。
この場合 Aliksir 自体へのアクセスは増えないが、PV増えてお金がチャリンチャリン落ちてくるモデルでもないので問題ない。
それよりも導線確保をしてくれてる方が遥かに楽なのだ。
そしてマスメディアなりディスカウントストアなりからお金を引っ張ってくればいいわけだ。
先にも書いたが、これが最適な解の一つというのはあくまで僕の中での仮定、だ。
僕は理解できないが、地上戦のほうが良いという人がいても否定はしない(同意もしないが)。
インバウンドビジネスが流行ってまだ数年なので、結論はまだどこも出てない。
各々自分の信じる道を突き進め、ということだ。

ま、長々と書いたがインバウンドビジネスについて相談を受けた時、僕は真っ先に上記のような事を言っている。
導線確保する術を持ってる人ならば、先に進んだ議論をするのだが、残念ながらそこまでいったケースはまだ無い。
いつか出会ってみたいものだ。

そうそう、導線確保の例外として1個だけ。
AirBNBについて。
AirBNBだけは訪日外国人が集まるプラットフォームとしてすでに地位が確立されているので、自分で導線確保することなくリーチすることができる。
記事を出すだけでビジネスが成立するわけだ。
これは本当に珍しくかつ嬉しい例外だ。
ただ、ここで勘違いして浮かれないで欲しいのが「AirBNBのホストをしていてゲストと繋がりができるから彼らをハブにして広げるつもりです」という、安易な考えに走るのはよろしくない。
正直その程度皆考えてるし、そんな分母でスケールするほど甘くないからだ。

以上、まあなんというか、頑張ってやりましょうよ!という事で締めにしよう。

何かご意見、ご指摘があればメールでこっそり教えてくれると助かる。
面前の前でいらぬ恥を書きたくないので。

0 件のコメント :

コメントを投稿

署名